【凛 々】
「……わかりました。ご奉仕させて頂きます」

【 円 】
「違うよ。今日は、ボクがしたいんだ。凛々のカワイイ顔が見たい?」

 凛々の身体をそっと抱き寄せながら、ボクは耳元でそう呟いた。

【凛 々】
「そ、そんなの無理です。この能面みたいな顔は、笑う事すら満足に出来ません」

【 円 】
「嘘つき」

 ボクは凛々の首筋をぺろりと舐める。

【凛 々】
「ふぁんっ……!」

 凛々がくすぐったそうに身体をよじらせる。

【 円 】
「凛々は、空っぽなんかじゃない。ボクの、大切な人だよ……」

 凛々の前だと、ボクは何故か積極的になる事が出来る。
 色々な事を教えてあげようと思えるから。
 凛々の身体に、心に……。

【凛 々】
「はい。凛々を、抱いてください……。旦那様の好きなように……」

【 円 】
「うん……。でも、一つだけ。
 ボクの好きなように……というよりは、凛々がして欲しい事を教えて欲しいかな……?」

【凛 々】
「私のして欲しい事……ですか……? ……それは……。そうですね……」